ソーシャルレンディングの歴史
第3回「みんなのクレジット事件」を考察

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2013年から国内で注目度が上昇していくソーシャルレンディング。その後法改正の影響により、どのような変化が起きて現在の形となったのでしょうか。

今回は、現在のソーシャルレンディングサービスとなるまでの歴史を解説します。法改正を悪用した結果、明るみとなった事件を考察してみましょう。

ソーシャルレンディングの歴史|第1回「誕生から世界へ浸透」
ソーシャルレンディングの歴史|第2回「リーマンショックと日本利用開始」

2017年~2018年「みんなのクレジット事件」を考察

国内におけるソーシャルレンディングでは、融資を受ける側の企業情報の非公開指導が2014年に金融庁より通達されました。この匿名化規制を悪用した動きがファンド事業者の事件に発展しました。2017年から2018年にかけて発生した「みんなのクレジット事件」を紹介します。

「みんなのクレジット」事件内容

2016年にサービス開始した「みんなのクレジット」は、2017年3月に関東財務局から行政処分を受けました。処分内容は、次のとおりです。

  • 貸付が親会社グループに偏っていること
  • 投資家の返済金を他のファンドで充当していること
  • 担保対象が明確でないこと

その後、「みんなのクレジット」代表が交代して、関係するファンドすべてに延滞が発生しました。さらに東京都産業労働局より行政処分を受けたことで、出資者は貸付先に直接回収行動を起こしたようです。

その後、「みんクレ事件」として報道されて貸し倒れ肥大者が損害賠償請求を起こし、2020年6月に「全額支払い命令」の判決が下されました。

データ参照元URL:
https://www.sl-gakkou.com/detail/3/17.html

「みんなのクレジット事件」を考察

「みんなのクレジット事件」は、結果的に悪質な事件となりました。巧妙に仕組まれた内容から、投資家が見極められるレベルではないことも明らかになっています。この事件などが教訓となり、2019年の法改正となりました。

2019年に匿名化が解除される

2019年に金融庁は、資金調達を求める借り手の情報を開示する方向へ法改正しました。つまり、2014年に施行された匿名化から一転して匿名化の解除が可能となりました。

これを受けて、国内の主要ソーシャルレンディングサービス(SBIソーシャルレンディングやクラウドバンクなど)は、2019年より匿名化解除を取り入れています。

ソーシャルレンディングは、「みんなのクレジット事件」を契機に、匿名性が排除されたサービスとして、提供されています。

今後の成長に期待が掛かるソーシャルレンディングで投資してみよう

今回は、ソーシャルレンディングの歴史について匿名化の採用と解除の部分を解説してきました。悪質なファンドにより投資家が訴訟を起こした「みんなのクレジット事件」を契機に、透明性のある投資手法として現在の形となっています。

ソーシャルレンディングは、投資家の資産を守るための法が整備されれば、今後の成長に期待の掛かる投資手法です。

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