JPモルガンはメタバース最初の銀行となる

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最終更新日 2022.04.25

JPモルガン・チェースは2022年2月15日、仮想空間「Decentraland(ディセントラランド)」に「Onyx Lounge」と名付けられたラウンジを開設し、メタバースに進出した初の銀行であることを発表しました。その詳細をお伝えします。

アメリカ大手金融機関・JPモルガン・チェースがメタバースへ

JPモルガン・チェースといえば、バンク・オブ・アメリカ、シティグループと並ぶアメリカの超大手の金融機関。そんな大御所がメタバースへの参入を発表しました。
https://www.jpmorgan.com/content/dam/jpm/treasury-services/documents/opportunities-in-the-metaverse.pdf

Decentralandは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤としたVRプラットフォームの一つで、ブラウザベースのメタバース空間をアバターを使い自由に探索ができます。またプラットフォーム上に存在する土地は「LAND」などのNFTを取引ができます。

JPモルガン・チェースの「OnyxLoung」の様子は?

筆者にてディセントラランドのOnyxLoungeに訪問

開設されたラウンジに訪問すると1Fでは虎がフロアを歩いていて、受付ではChristine Moyの肖像画が挨拶をしてくれました。この方は同社のGlobal head of Liink、ブロックチェーンおよび暗号通貨運用のベテランの方とのことです。またすぐ隣ではJPモルガン・チェースCEOのJamie Dimonの動画が流れます。

さらに、2階のフロアでは暗号資産について専門家の話を聞けたりJPモルガンのレポートを読めるようになっていました。

なお、Christine Moyはこの発表の直後2月22日に同社を退職していることが報じられています。
https://www.theblockcrypto.com/linked/135122/jpmorgan-crypto-exec-christine-moy-has-left-the-firm

JPモルガン・チェースの発表を読み解く

同社のレポート Oppotunities in the metaverse表紙より

同社はこのメタバースの世界を「制限が無いように見える」とし、今後数年間で何らかの形ですべてのセクターに浸透する可能性があり、市場機会は年間収益で1兆ドルを超えると推定されています。

またメタバースのコンセプトは以前からあるとしつつも、現在はターニングポイントであるとし、その理由を新しい技術とCOVID-19が加速したとしています。

ここで同社は、オーナーシップ経済の成長という概念について触れ、Web3.0が出現したことでデジタル資産としてのアートや土地の所有ができること、仮想世界での不動産は成長市場であることを取り上げています。そして分散型金融について、仮想世界での不動産市場は物理的な世界と同様に住宅ローンや賃貸契約などの可能性を示唆しています。

またデジタル資産の担保としての活用、またそれは企業ではなくDAO(Decentralized Autonomous Organization/自律分散型組織)による可能性があるとしています。

企業が金融を行うのではなく、Defiによって各個人が分散して担保を保有し、融資する側になりえるということのようです。

JPモルガン・チェース今後の3つの分野へのフォーカスまとめ

最後に、JPモルガン・チェースが注力していくと思われる3つの分野についてまとめます。

1.ゲームプラットフォームへの銀行グレードの製品とデジタル資産

金融機関として信頼性のあるプラットフォームを提供しようとしているようです。

2.ゲームやコンテンツクリエイターが作品をより簡単に製品化

自分が作成した作品を「製品」として販売できるようにする、いわゆるプラットフォームですね。

3.メタバースと、世界の様々な通貨と支払いの受け渡し

金融としての支払いや通貨の受け渡しを透過的に受け持つプラットフォームを提供しようとしています。

レポートから伺い知れるのは、いかにメタバースの将来性に期待しているかということです。JPモルガンはメタバースの金融プラットフォームとして参入するべく積極的に動いているようです。

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