DAOが抱える課題

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最終更新日 2022.06.23

理想的なコミュニティ作りだと注目されているDAOにも課題はあるのか

DAOとは、ブロックチェーンの仕組みを活かした、分散型の横型組織です。

今後ますますメジャーになり、組織や仕事のやり方を大きく変えるであろうDAOですが、黎明期の現状では課題もあります。

本記事ではそんなDAOの基礎や抱えている課題を紹介します。

DAOの概念や基本的な仕組み
DAOによるこれからの働き方や組織の在り方を考えてみました

ブロックチェーンが創造するコミュニティや、最近騒がれ出しているWEB3.0に興味があったり、勉強を始めた初心者の方にとっても参考になるかと思いますので、是非お読みください。

 

DAOの課題とは?

 

DAOの課題は大きく以下の2点です。

  • 充分に”自律”(Autonomous)も”分散”(Decentralized)もしていない
  • セキュリティーや法整備が成熟していない

それぞれ、実例を交えて解説します。

1.充分に”自律”(Autonomous)も”分散”(Decentralized)もしていない

 

皆さまの身近なところでどんなDAOがあるでしょうか。

例えば、多くの方が知ってそうなBitcoinもDAOにあたります。

Bitcoinのどの部分がDAOなのかわかりにくい方もいるかも知れません。ここでは、Bitcoinを例に上げてみます。

Bitcoinのコミュニティは送金処理を担当する”マイナー”とBitcoinの保有者である”ホルダー”で構成されています。

Bitcoinのシステム上のデータ管理や金銭の送受信の仕組みは、自律的・分散的に行われており、管理者が中央集権的にマネジメントしている訳ではありません。

 

Bitcoinの生みの親であると言われているサトシナカモトさんから既に手離れしているものばかりになっていますね!

 

つまり、Bitcoinは管理者が統治しているのではなく、Bitcoinを構築するシステム・プログラムによって参加者が”自律的”に動いているのです。

さらにマイナーは世界中におり、充分過ぎる程、”分散”しているといえます。

この点からもBitcoinはDAOの一つと言えるでしょう。

ただし、BitcoinのようなDAOはまれなのが現状でもあります。現状は自律も分散もしていないDAOを名乗っている組織が多くあります。

トークンによって平等・公平な組織運営を目指しても、トークンを発行する特定のメンバーに決定権や資金が集まるのことが、DAOではよくあります。

 

しかし、これは組織の変遷の過渡期では否めないかもしれません。会社や組織をDAO化しようとする場合は、少しづつ組織運営(経営陣と仮にします)を軌道に乗せながら、徐々に経営陣から組織の各部署に権限を委譲する(分散化)のがスムーズなやり方でしょう。

最初から分散化されたスタイルのDAOを導入して、組織が運営されるようになるのは少し先の未来になるかもしれません。

 

2.セキュリティーや法整備が成熟していない

 

2つ目の課題は、セキュリティーや法整備が成熟していない点です。

DAOの有名なプロジェクトに”The DAO”があります。”The DAO”は投資ファンドをDAOにしたプロジェクトです。

通常の投資ファンドはファンドマネージャーの作った投資商品を投資家が購入します。

 

”The DAO”の仕組みには、取引を仲介するファンドマネージャーは不要です。

”The DAO”が発行した投票トークンを保有しているメンバーにて、投資商品を投票で決めるからです。

投票で決まった投資商品をそのDAOコミュニティーで購入し、利益を保有者で分配する仕組みになっています。

 

一見素晴らしい仕組みのように見えますが、2016年6月に”The DAO”はシステムの脆弱性を突かれ、約364万イーサをハッキングされました。

このようにDAOはまだまだ発展途上のシステムですので、セキュリティー面に課題があります。

 

た、法整備の面で、DAOの売り上げに関して、「誰が」「どこに」「どのように」税金を払うのか、まだまだグレーな面があります。

グレーであるが故に、暗号資産を売買している人だけでなく、DAOに参加する方に対しても、今後厳格な納税義務が発生する可能性があります。この点はしっかりと留意しましょう。

 

いずれにしてもセキュリティー面、法整備面共に、DAOの成長と共に、整備する必要がある課題です。

 

【課題を克服し、DAOはますます進化】

 

多くのDAOを名乗る組織は現状、組織運営やセキュリティーの課題を克服し、真に自律分散型組織になるための過渡期にあたります。

 

プロジェクトを軌道に乗せ、運営側が解散し、最終的にプログラムやトークンのみで管理される真のDAOに近づくには少し時間がかかるかもしれません。

ですが、確実にDAOに近づいている組織もあります。例えば、The SANDBOXというブロックチェーンゲームのプロジェクトも、いずれDAOにすることで開発者の手から離れる計画を表明しています。

 

今後、多くのDAOを名乗るスタートアップ企業の中から、Bitcoinのような成功するDAOも生まれてくることでしょう。

 

将来有望なDAOを探し出したり、自ら作ったりすることで、これからの時代を楽しみたいと思っています!
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