ブロックチェーンの「トレーサビリティ」が消費者とブランドを守る

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「追跡」という言葉を聞いて何を思い浮かべるでしょうか?前の車を追う?配送荷物の場所を確認する?不良商品が発生した場所を探し当てる?……いずれにしても、「追跡」が必要なときは、何かしら問題や調べたいことがあるときでしょう。

とはいえ、追跡する情報が多くなったり、混在すればするほど、追跡調査は難易度が上がっていきます。中には即時解決したい事もあるかもしれません。実はそんな追跡の問題もブロックチェーンの技術で解決可能だったりします。

ブロックチェーンがもたらす「トレーサビリティ(追跡可能性)」

情報の追跡に関する問題はブロックチェーン技術が解決するかもしれません。それが、ブロックチェーンのもつ特性の1つ「トレーサビリティ(追跡可能性)」です。

トレーサビリティは、「Trace(追跡)」と「Ability(能力)」を組み合わせた造語で、「ある商品が生産されてから消費者の手元に至るまでの状態を把握可能にする」ことを指します。

製造業での利用で注目

このトレーサビリティは、サプライチェーンが複雑化していく昨今、多くの商流を通る分野、自動車・電子部品・食品・医薬品などの製造業で真価を発揮するのではと期待されています。

サプライチェーンは、製品の原材料・部品の調達から、製造、在庫管理、配送、販売、消費までの一連の流れであるため、ブロックチェーン技術との相性は抜群だと言われています。国を跨ぐ輸出入、さまざまな商社や問屋、運送会社を挟むことによって管理する情報が膨大になっていきます。

この部分で、ブロックチェーン技術が大いに役立ち、トレーサビリティの一気通貫管理を可能にします。

トレーサビリティの要素

トレーサビリティは二つの要素に分けることができます。

  • 上流工程→下流工程へと追跡:トレースフォワード(追跡+前)
  • 下流工程→上流工程へと遡及:トレースバック(追跡+後)

何か問題が発生した際は、この2つの要素をできる限り併せて対策することが重要です。

例えば、流通段階で「食品」に問題が発生した場合、問題食品のルートを追跡して回収する必要に迫られます。このとき、できる限り速く問題を確認・原因を特定し、同じ事が起きないように対策を講じる必要があります。

この場合だと、

  • 「食品がどこに流れたか」を下流工程に向かって確認する(トレースフォワード)
  • 「食品はどこで生産されたか」を上流工程に向かって確認する(トレースバック)

の2つが考え得る要素になりそうです。

両方から追跡調査を行うことで、トレーサビリティを十分に担保することができるようになります。

サプライチェーン以外でも、上流工程・下流工程で異なる価値観や文化に対してもデータの整合性を持たせることが可能ため、スマートなデータ管理ができるようになります。

トレーサビリティが注目を集めるきっかけ

ちなみに、これらトレーサビリティが注目されるようになったのは、主に次の2つの視点が高まってきたからだと言われています。

  • 消費者保護
  • ブランド保護

どこで生産され、どのようなルートを経て、どのタイミングで到着したのか。

食品であれば産地偽造などを防ぎ、電子部品などでも不正の有無を明確にすることが可能になります。消費者の保護及び、ブランド品質の維持の両方の側面から、トレーサビリティは重要になってきました。

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